理学療法士として働いていると、さまざまな場面で「転職」を考えることがありませんか?
現在の職場に不満があったり、もっと自分を成長させる環境を求めたり、さらなるキャリアアップを目指して転職を検討することは決して珍しくありません。
しかし、どのタイミングで転職を考えるべきかを見極めるのは難しいものです。
この記事では、理学療法士が「今が転職のタイミングだ」と感じる5つのシチュエーションを解説します。
これにより、自分に合った転職のタイミングを見極めましょう。
- 理学療法士15年目
- 養成校 専任教員歴7年
- 臨床現場と教員、両方の経験を持つPT
- 自由なPTの働き方を発信中
転職を考えるべきタイミングとは?
1、キャリアの停滞を感じたとき
一つ目の転職を考えるべきタイミングは、自身のキャリアが停滞していると感じたときです。
理学療法士として成長し続けたいと考えるならば、キャリアの伸びが止まってしまうのは大きな課題です。
成長の停滞
現在の職場で新しい技術や知識を習得できる機会が減っている場合、スキルアップの機会が不足していると感じることがあります。特に、長年同じ施設で働いていると、新しいチャレンジや異なる分野の仕事に触れる機会が少なくなります。
昇進のチャンスが限られている
昇進や給与アップの機会が少ない、もしくはまったくない場合、将来的なキャリアの可能性が狭まるかもしれません。
このような場合、より自分の成長を後押ししてくれる職場を見つけることが重要です。転職によって新しい環境に身を置くことで、学ぶべきことや成長の機会が増える可能性があります。
2、 職場環境に不満があるとき
二つ目のタイミングは、職場環境に不満があるときです。
理学療法士はチーム医療の一員として、多くの他職種と協力しながら患者様のケアにあたります。
そのため、職場の人間関係や職場文化が重要な要素となります。
人間関係のストレス
職場内での人間関係がうまくいっていない場合や、上司との相性が合わないと感じることは、理学療法士に限らず、どの職業においても転職を考える要因となります。特に、ストレスが積み重なると、業務に支障が出る可能性があります。
労働環境の悪化
慢性的な残業、休憩が取れない状況、過度な業務負担など、労働環境が悪化していると、身体的にも精神的にも疲弊してしまいます。特に、理学療法士は体力を使う仕事でもあるため、適切な休息やリフレッシュが不可欠です。
こうした問題を感じた場合、職場環境を改善するために上司に相談するのも一つの手ですが、問題が根深い場合や改善の見込みがない場合は、転職を検討することも必要です。
3、新しい分野やスキルに挑戦したいとき
理学療法士としてのキャリアを続けていると、新しい分野や専門性を高めたいという欲求が生まれることがあります。これは非常に前向きな転職の理由です。
新たな専門分野への興味
理学療法の分野は広く、スポーツリハビリ、整形外科、呼吸リハビリなど、さまざまな専門領域があります。もし新しい分野に挑戦したいと思った場合、今の職場ではその機会が得られないこともあります。
資格取得やスキルアップのため
理学療法士のスキルを磨き、さらなる専門性を身につけたいと考える場合、その分野に強い職場に転職することで、より多くの学びや実践の機会を得ることができます。例えば、スポーツリハビリに興味があれば、スポーツ選手を対象にした施設への転職が考えられます。
キャリアチェンジやスキルアップを目的とした転職は、将来的に大きな飛躍につながる可能性が高いので、積極的に検討しても良いでしょう。
4、ライフステージの変化
人生の中で、結婚、出産、育児、介護などのライフステージの変化に応じて、働き方を見直す必要が出てくることがあります。
家庭の事情や育児との両立
特に子育て中の理学療法士にとって、勤務時間や勤務地の柔軟性は重要です。現在の職場がそのニーズに合わない場合、ワークライフバランスをより取りやすい職場を探すことが必要です。
地元や家族の近くで働きたい
家族との時間を大切にしたい、地元に戻りたいといった理由で転職を考えることもあります。この場合、転職活動では勤務地の選択が重要なポイントとなります。
ライフステージに応じた転職は、仕事とプライベートのバランスを保ちながら、充実したキャリアを築くために必要なステップです。
筆者も結婚し、子供が生まれたのをきっかけに教員へ転職をしました。
福利厚生、休日のことを考慮した結果です。
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5、給与や待遇に不満があるとき
給与や待遇に関する不満も、理学療法士が転職を考える大きな要因です。
適正な給与が支払われていない
自分のスキルや経験に対して、給与が見合っていないと感じる場合、転職によって給与アップを目指すのは自然な流れです。
福利厚生や休暇制度に不満
働く環境において、給与以外の待遇も重要です。例えば、休暇制度が整っていない、社会保険がしっかりしていないなどの問題がある場合、より良い福利厚生を提供している職場を探すことは転職を検討する理由になります。
給与や待遇が転職の主な理由となる場合は、同じ職種で別の施設や、より条件の良い企業を見つけることで、生活の質を向上させることが可能です。
転職を成功させるために
転職を成功させるためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
自己分析を徹底する
自分が転職を考えている理由や、転職後に求めるものを明確にしましょう。自己分析を通じて、自分に合った職場を見つけることができます。
転職サイトやエージェントを活用する
理学療法士の求人情報を多く取り扱っている転職サイトやエージェントを利用することで、より幅広い選択肢を検討できます。
現職での円満退職を心がける
転職が決まった場合でも、現職での円満退職は重要です。後味の悪い形で辞めることがないよう、適切な引き継ぎや感謝の気持ちを持つことが大切です。
まとめ
理学療法士が転職を考えるタイミングはさまざまですが、キャリアの停滞や職場環境への不満、新しい分野への挑戦、ライフステージの変化、給与や待遇の問題などが挙げられます。
自分にとって最適なタイミングで転職を決断することで、理想的なキャリアを実現できる可能性が広がります。重要なのは、無理に急いで転職するのではなく、自分のキャリアや人生にとってベストな選択をじっくりと考えることです。しっかりと情報収集を行い、転職のメリット・デメリットを理解した上で行動することが大切です。